歯の痛みが強すぎて、眠れないような経験はありませんか?
夜に虫歯が痛み出しても、歯科医院にすぐに行けないので厄介ですよね。そんなときは、自分で出来る正しい応急処置を実践して、痛みを少しでも和らげましょう。ここでは、歯の痛みが強い時にできる応急処置の方法や歯の痛みが強い時にやってはいけないことなどをご紹介します。
緊急時のためにしっかり頭に入れておきましょう。
すぐにできる正しい応急処置
それでは早速歯の痛みが強い時に行う応急処置についてご紹介します。これらの処置を行うことで、痛みが少し楽になるでしょう。
患部を外側から冷やす
歯の痛みが強いときは、患部を頬から冷やしてみましょう。患部をしっかり冷やすことによって血流が抑えられるので、強い痛みが和らぎます。
保冷剤や袋に入れた氷をタオルで包み、頬にあてて冷やします。冷えピタのように、貼るタイプの冷湿布もおすすめです。しかし、急激に冷やしすぎると痛みが増す場合があるので注意が必要です。徐々に冷やして少しずつ温度を下げることが大切です。
また、氷を直接口の中に含むと、神経が一時的にマヒするため、痛みが抑えられるでしょう。しかし、知覚過敏の場合は痛みが強くなる可能性があるので注意しましょう。
口内を清潔に保つ
虫歯による痛みが強いとき、虫歯で出来た穴に食べかすや汚れが詰まって、神経や歯を圧迫している可能性があります。まずは食べかすをしっかり取り除き、口の中を清潔に保つことが大切です。うがい薬などで口をゆすぐのも効果的です。
しかし、つまようじなど先端がとがったもので食べかすを摂る場合、患部を直接刺激しないように注意しましょう。歯ブラシやつまようじが当たると、患部が刺激されて強い痛みが起こる場合があります。
痛み止めの薬を飲む
市販の鎮痛剤は、歯の痛みにも効果があるので、一時的に歯痛を抑えることができるでしょう。
痛み止めとして広く知られているロキソニンは、歯科医院でも処方されている薬です。しかし、15歳未満の子供は使用できないので注意しましょう。
また、お腹の薬として有名なバファリンは、鎮痛効果が穏やかですが、痛みと胃に優しく効きます。
【妊娠中や授乳中の方は要注意】
妊娠中や授乳中の方は、痛み止めの薬の服用は注意が必要です。鎮痛剤を使用する際は、説明書を必ず読み、妊娠中や授乳中でも影響がないかを確かめてから薬を服用しましょう。
まれに妊娠中や授乳中は服用してはいけない薬もあるので、注意してください。
歯の痛みに効くツボを押す
体には様々なツボがあり、歯の痛みに効果的なツボも存在します。歯の痛みに効果があるツボを刺激して、歯科医院に行くまで痛みを和らげることもおすすめです。
歯痛に効果的なツボは次の通りです。
- 合谷(ごうこく):手の甲側の親指と人差し指の付け根から指の方へ少しずらした場所にあります。
- 歯痛点(しつうてん):手のひら側の薬指と中指の真ん中の付け根にあります。
どちらのツボも、指の腹を使ってグッと強めに押して刺激しましょう。「押してはゆっくり離す」を繰り返すと効果的です。
どうしてもつらいときは夜間・休日救急センターへ
応急処置を行っても痛みが緩和されず、つらいと感じたときは夜間・休日救急センターを利用しましょう。お住まいの地域によって診療時間が異なるのですが、23時ころまで受付をしている場合もあります。
もちろんこれは救急なので、継続的な歯の治療を受けることができません。次の日に、きちんと歯科医院の予約を取ってしっかり治療していきましょう。
歯の痛みが強い時にやってはいけないこと
では、歯の痛みが強い時にやってはいけないNG行動はあるのでしょうか。ここからは、歯の痛みがあるときにやってはいけないことを詳しくご紹介します。
歯を触る
歯が痛むと、どうなっているのか気になってしまい、歯を指などで直接触ってしまうことがあるでしょう。しかし、指で触るたびに歯を刺激してしまい、痛みを悪化させてしまいます。
さらに、指についた細菌が入り込んで、歯茎の腫れや痛みの悪化など、悪影響を与えてしまうのです。また、舌で患部を刺激するのもNG行為です。
運動や入浴で体を温める
歯の痛みが強い時に、運動したり入浴したりして体を温めることは避けましょう。身体を動かしたりお風呂につかることは、全身が温まって血行を促します。すると、血流が神経を圧迫し、痛みが悪化してしまうのです。
歯の痛みがあるときはなるべく安静にして、ぬるめのシャワーだけで過ごすようにしましょう。
タバコやアルコールなど刺激になるものを避ける
アルコールは中枢神経を一時的にマヒさせるため、痛みが緩和されたように感じるでしょう。しかし、アルコールは体を温めるので、血液の流れを促し、痛みを悪化させてしまうのです。
また、歯痛があるときは気持ちを紛らわせようとタバコを吸う方も少なくありません。しかし、タバコには歯を刺激する有害物質が多く含まれているので、歯痛があるときは控えたほうが良いでしょう。
歯の痛みは定期健診で予防しよう
いかがでしたか?
歯痛を緩和させる正しい応急処置はしっかり理解できましたか?
今回ご紹介した処置は、あくまでも一時的な応急処置になります。鎮痛剤は痛みをかなり和らげることができるので、虫歯が治ったように錯覚してしまいがちですが、根本的な解決になってはいません。自分では、進行した虫歯を治療することができないのです。
これらの方法はあくまでも応急処置と理解し、早めにかかりつけの歯科医院を受診することが大切です。そして、毎日の歯磨きやデンタルフロスなどのセルフケアをしっかり行い、急に歯が痛み出さないように気を付けることも大切です。また、気になる方は歯科医院で定期的に検診を受けましょう。
定期検診をしっかり受けることによって、虫歯や虫歯による歯の痛みなどを予防することができますよ。常に清潔で健康的な口内を保ち、いつまでも若々しい歯と口をキープしましょう!