はじめに
現代病と言われているドライマウスですが、実際にこのドライマウスにかかっている人の数は急増しているそうです。
お口の中が乾燥しているだけ・・と軽く見られがちな病気ですが、ドライマウスによって引き起こされる病気も多いと言われています。
ここではお口の中の乾燥を防ぐために唾液を増やし健康を保つにはどうすればいいのかなど、詳しくまとめてみましたのでぜひ読んでみて下さいね!
ドライマウスの原因
- 噛む回数が少ない
お口の乾燥、つまりドライマウスの最大の原因は食事の際に噛む回数が少ないことにあります。
唾液はものを噛む時に出ますが、噛む回数が減るとその分唾液の分泌量も減ってきます。
ちなみに、1日に分泌される唾液の量は1~1.5リットルと言われており、1回の食事での平均咀嚼回数は江戸時代は1,600回とも言われていましたが、現代では600回程度に減っているというから驚きです。
つまり、現代人は江戸時代の人と比べて半分以下の咀嚼回数というわけで、それだけ唾液の分泌量も減っているということになります。
現代人は噛む回数が減ったり、ストレスなどによって唾液量が激減してしまい、その結果、口臭や舌苔などに悩まされることになったわけですね。
つまり、咀嚼回数を増やしていただくことでお口の中の乾燥を防ぐことができるはずです。 - 糖尿病
糖尿病になると尿が多く出るため脱水状態になってしまい、お口の中が乾燥しやすくなると言われています。 - 腎不全
慢性腎不全になると、人工透析することになりますが、それによって体内の水分が排出されお口の中が乾燥することがあります。 - 治療や薬の副作用
病気の治療や利尿剤などの副作用によって水分が多く排出されてしまうと、お口の中が乾燥しやすくなるそうです。 - 口呼吸
寝ている間にいびきをかいたり、口呼吸のくせがある方は唾液が蒸発してしまうためお口の中が乾燥しやすくなると言われています。 - 精神的ストレス
唾液の分泌や自律神経によって調整されており、ストレスがあったり緊張したりすると交感神経が優位になるため、唾液の分泌量が減るそうです。
逆に、リラックスしていると副交感神経が優位になるため唾液が多く分泌されます。
ですので、精神的ストレスが強いとお口の中が乾燥しやすくなります。 - 喫煙
たばこの中にはニコチンやタールなどの有害物質が含まれており、これによって血流が悪くなり唾液の分泌機能が落ちてしまうと言われています。
ドライマウスを放っておくと
食事しづらくなる
水分がない食事は唾液がないと食べづらいですよね?
ドライマウスの方の中には食事の際に痛みを感じるという人もいるそうで、食べるのが辛い方もいます。
お口の中が乾燥することで食事がつらくなるのはいやなものです。
歯周病や虫歯になりやすい
唾液には上で書いた通り殺菌作用があるため、お口の中に唾液があれば歯周病や虫歯を防止することができます。
ですが、お口の中が乾燥してしまうと歯周病菌や虫歯菌などが繁殖しやすい状態になります。
つまり、ドライマウスを放置すると歯周病や虫歯に悩まされるかもしれないのです。
口臭が起きる
唾液は殺菌作用があるので、口臭を防止する効果もあります。
唾液の分泌量が減ってしまうと細菌が増殖し口臭が起きることがあります。
飲み物を飲んでも細菌が減るということにはならないので、唾液がないと意味がない・・ということになりますね。
口内炎になる
唾液は舌や歯ぐき、ほおを濡らすことで保護していますが、ドライマウスになるとお口の中が乾燥してしまい、粘膜がむき出し状態になります。
ですので、食べものがお口の中の粘膜に触れただけでも刺激になり口内炎が起きたりします。
味覚障害になる
ドライマウスを放置すると、味覚障害が起きることがあります。
その理由は乾燥することで舌にある味蕾がダメージを受けてしまうからです。
この味蕾とは味を感じるところで、一時的なものなら味覚障害にまで発展しませんが、ずっと乾燥していると味覚障害を起こすことがあります。
唾液を増やしてお口の中の健康を保つには
噛む回数を増やす
噛むという行為は唾液を分泌させるための唾液腺を刺激し、唾液の分泌を増やしてくれます。
噛めば噛むほど唾液の量は増えると言われています。
ですので、噛む回数が多くなる食事を行うようにしましょう。
最近は柔らかい食べものが増えていますが、しっかりと噛んで食べるようにしましょう。
また、食べものと唾液を混ぜる咀嚼を行うことで食べもののかすがお口の中に残りづらくなる上、口臭防止効果もあります。
口臭が気になるという方はしっかり噛むことでお口の中をきれいにすれば口臭を防止できるはずですよ。
水分を積極的に摂る
当たり前のことかもしれませんが、唾液を多く出すためには水分を積極的に摂ることが大切です。
ただ、緑茶やコーヒー、紅茶などはカフェインが含まれているので利尿作用があり逆効果だと言われています。
また、牛乳やジュースなどはお口の中が酸性に傾いてしまうため口臭が起きやすいそうです。
つまり、唾液を多く分泌させるには水を飲むのが最適です。
水を飲むのに最適のタイミングとしては歯磨きの後や食事と食事の間、寝る前・・だそうです。
1度に飲む量はコップ1杯程度が良いと言われており、それ以上飲んでも問題ないですが、コップ1杯で十分だそうです。
ガムを噛む
キシリトールの入ったシュガーレスガムを噛むことも効果的です。
味がなくなってもそのまま噛み続けるといいでしょう。
そうすると、唾液腺が刺激されるので唾液の分泌量が増えるはずです。
まとめ
お口の中が乾燥することのリスクや、お口の中が乾燥しないための方法などについてまとめてみました。
よく噛んだり、水分を多く摂ったり、ガムを噛んだり・・などするのも効果的ですが、歯周病や虫歯を防止するためにも糖分が入っていないものを摂るようにしましょう。
また、ひどい場合には唾液の分泌を促進する薬や漢方薬が処方されることがあります。
よく噛んで食べたり、唾液腺を刺激する発声などを行うことも有効だとされています。
ここでご紹介したお口の中の健康を保つ方法を今日からでも実践していただけると幸いです!