毎日しっかり歯磨きしていても、舌の汚れまできちんと落としきれていますか?
舌に汚れが残っていると、いやな口臭の原因になってしまいます。そんな口臭を防ぐには、正しい舌のケアを実践する必要があります。ここでは、舌の汚れを落とす正しいケア方法や口臭の原因についてご紹介します。
舌を清潔に保って口臭を予防したい方はぜひ参考にしてくださいね。
舌のセルフケア方法
舌をケアする方法は意外にもたくさんあります。まずは、どんな方法があるのかを知っていきましょう。
- 舌ブラシ
- 舌スクレーパー
- 歯ブラシ
- ファイバー
- ガーゼ
- タオル
このような方法が舌のケア方法に使われています。しかし、中には舌を傷つけてしまう方法があるので注意が必要です。
舌の汚れについて
舌についた汚れを舌苔(ぜったい)と呼びます。この舌苔は、舌に黄色や白く見える汚れのことを指します。
舌の表面はつるつるしておらず、ざらざらとした絨毯のようになっています。これは、舌に舌乳頭が一面に立っているためです。こういった形状なので、舌には食べかすや舌の粘膜から剥がれ落ちた細胞などがよく付着してしまいます。
この舌についているタンパク質を細菌がエサにして増えたものが舌苔です。英語では「タング・プラーク」と呼び、舌についた歯垢という意味を持ちます。舌苔は、見た目はスポンジのようでカビとよく似ています。
この舌苔が舌に付着すると、食べたもののにおいまでが舌苔につき、いつまでも口臭がしてしまうのです。
舌の汚れを取り除く正しい方法とは?
では、舌についた汚れを取り除き口臭を防ぐにはいったいどうすれば良いのでしょうか。ここからは、舌の汚れを取る正しい方法についてご紹介します。
舌ブラシを使う
舌ブラシを使って舌を強くこすりすぎると、舌が傷ついて逆効果になってしまう場合があります。そのため、正しい方法で舌ブラシを使うことが大切です。
舌ブラシで舌を磨く際は、できるだけ力を入れないで優しく磨きましょう。そして、磨く回数は舌の奥のほうから約2回程度で十分です。磨きすぎると舌を傷つけてしまいます。
優しく磨くことで、舌の粘膜を守ることができ、舌苔を取り除くことができます。
唾液の分泌を促す
唾液の分泌を促すことで、舌に余分な舌苔が付着するのを予防することができます。唾液が分泌すると、口の中が自然と浄化され、舌の汚れが流れていくのです。
唾液の分泌を促すのにおすすめの食べ物は、レモンや梅干し、酢のように酸味のあるものです。このような酸っぱい食べ物は唾液の分泌を促進します。食事をする際は、柑橘系の果物や酢の物などを一品加えて唾液の分泌を促しましょう。
また、口の中にものが入っていると自然と唾液の分泌量が増加します。そのため、ガムを定期的に噛むことがおすすめです。特に、キシリトールが配合されたガムは、唾液の分泌だけではなく、虫歯予防にもつながるので一石二鳥です。
ガムを選ぶときは、舌苔のもととなる糖分が少ないシュガーレスタイプのものが良いでしょう。
お茶を飲む
手軽にできる舌ケア方法としておすすめなのが、お茶を飲んで口の乾燥を予防し、殺菌するという方法です。お茶の中でもウーロン茶や緑茶は、タンニンという強い殺菌成分を持つので、細菌の繁殖を防ぐだけではなく、口臭予防にも効果を発揮するのです。
口の中を潤すだけならほかの飲み物でも良いのですが、スポーツドリンクやジュースには糖分が含まれているので、かえって雑菌の繁殖につながり、舌苔や口臭のもととなることがあります。
食事をした後にすぐ歯磨きができない場合は、タンニンが含まれたお茶を飲んで口内を清潔に保ちましょう。
しかし、緑茶は利尿作用を持つカフェインが含まれているので、飲みすぎると唾液の分泌の前に尿として排出されてしまいます。緑茶やウーロン茶などのカフェインが含まれた飲み物は、1日200~400ml程度にとどめ、飲みすぎには十分に注意しましょう。
生活習慣を見直す
糖質や脂質の多いカロリーが高い食事は、舌苔の原因となります。それだけではなく、肥満や高血圧症、高脂血症などを引き起こす可能性もあるのです。
舌苔が付着するのは、食生活などのほかに飲酒や喫煙も関係しています。過度な飲酒や喫煙は控えて舌苔を予防することが大切です。
舌苔を予防するには、酸性が強い脂質や糖質の摂りすぎを防ぎ、アルカリ性の食べ物を摂ることがおすすめです。野菜や果物、海藻、キノコ類はカリウムやマグネシウムなどのミネラルがたくさん含まれており、アルカリ性の食べ物です。
こういった食べ物を積極的に摂取し、サラダや野菜の入ったスープを一品摂り入れる工夫をしましょう。
定期的な歯科受診で舌ケアを
虫歯や歯周病の原因となる細菌も、舌苔を増やしてしまう原因につながります。
舌だけをケアしてキレイにするのではなく、歯や歯茎など口腔内すべてを健康で清潔に保つことが大切です。そのためには、定期的な歯科受診を心がけ、普段から口腔内を常にキレイに保つことを意識しましょう。
また、口腔内のスペシャリストである歯科医に診てもらえば、その人の舌に合った正しいケアを提案してもらえるでしょう。
毎日の舌チェックが健康の秘訣
いかがでしたか?
口臭の原因や舌の正しいケア方法などはしっかりと理解できましたか?
ある程度、舌苔がついているのは正常な状態です。そのため、すべての汚れを必死にとりのぞく必要はありません。しかし、舌苔がついたまま放置してしまうと、口臭や虫歯のもととなってしまいます。口臭・虫歯予防のためにも、毎日きちんと正しいオーラルケアを心がけましょう。
また、舌苔が極端に黄色や緑色などの状態は、内臓の病気が潜んでいる可能性があるので注意しましょう。舌は内臓を映す鏡と言われています。それほど体の不調が見て取れるパーツなので、普段と違う様子だったら、すぐに医師に相談しましょう。
舌磨きのやりすぎで舌を傷つけないように、正しい舌ケアを行って口臭や虫歯を予防しましょう。舌が清潔でキレイに保たれると、口臭を気にしなくても良いので、人と話すのも自信がつきますよ!