歯の汚れを防いで、美しく健康的な歯を保つためには、毎日のセルフケアがとても重要です。毎日の歯磨きは、歯の汚れを保つために大切な役割をはたしています。
ここでは、毎日の歯のセルフケアや歯の磨き方、磨く時間などについて詳しくご紹介します。歯の汚れを徹底的に取り除きたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
歯磨きの種類
歯磨きには主に、2種類あります。口の中の二大疾患と言われる虫歯と歯周病は、歯垢(プラーク)という細菌のかたまりが原因で発症します。
口の中には日ごろからたくさんの細菌が存在しています。ここでは、虫歯のもととなる虫歯菌(ミュータンス菌)の活動を例にあげ、虫歯ができる仕組みや歯磨きの種類をご紹介します。
フォンズ法
フォンズ法は、歯の表面を磨く歯磨きの方法です。フォンズ法はマッサージ効果が高く、口内の清掃能力もあります。フォンズ法では、歯ブラシの先端を歯肉にあて、歯の面に直角に小さな円を描くように歯ブラシを動かします。
バス法
バス法は、歯と歯茎の間の歯垢を取り除く磨き方です。バス法は歯茎のマッサージもできるので、歯周病と歯肉炎の防止にも高い効果を発揮します。バス法では、歯に対して約45度の角度で歯と歯茎の間に歯ブラシの毛先を入れ、毛先が離れないように細かく前後に歯ブラシを動かして歯を磨きます。
歯ブラシの使い方
歯ブラシは、毛先を歯と歯茎にしっかりとあて、力を入れすぎないように優しくゆっくりと動かすのがポイントです。
歯ブラシのつま先
歯の奥側は歯ブラシのつま先部分を使って磨いていきます。
歯ブラシのサイド
歯の中央部分は、歯ブラシの脇を使って磨いていきます。
歯ブラシのかかと
歯の手前側は歯ブラシのかかと部分を使って磨いていきます。
磨きにくいところに注意しよう
歯ブラシが届きにくい部分や、歯並びの影響で磨きにくくなっている部分は、歯垢(プラーク)が溜まりやすく、虫歯になりやすいのでよく注意して磨きましょう。
歯と歯茎の境目
歯と歯茎の境目は、歯ブラシの先をしっかりとあてて磨きましょう。
隣り合った歯と歯の間
隣り合った歯と歯の間は、歯ブラシの毛先が入り込むように注意して磨きましょう。
一番奥の歯の後ろ側や前歯の裏側
歯ブラシが届きにくいこのような場所は、とくに注意しながら磨きましょう。
奥歯の溝
奥歯の溝など、細かいくぼみや溝がある部分は、特に念入りに磨きましょう。
歯を磨くタイミングとは?
何かを食べたり飲んだりした後、口の中を放置していると虫歯になりやすい酸性の環境になるので、食事をしたらなるべく早く歯を磨くことが大切です。
食後は時間を置かず、しっかり歯を磨いて歯垢(プラーク)の増殖を押さえましょう。
便利な歯磨きグッズ
歯ブラシ以外にも便利な歯磨きグッズがたくさん売られています。歯と歯の間や、歯ブラシの毛先が届きにくく磨き残しができやすい部分は、歯ブラシ以外のオーラルケアグッズを積極的に使って口の中を清掃しましょう。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、歯と歯の間の歯垢(プラーク)を落すためのオーラルケアグッズです。また、歯の隙間が広い方にもおすすめのアイテムです。
歯間ブラシはI字型やL字型など様々なサイズがあるので、使用する隙間の広さにあったものを選んで丁寧に磨きましょう。歯間ブラシの毛先を歯の間にゆっくりと入れ、前後に動かして歯垢(プラーク)を取り除きます。歯茎を傷つけないように、力加減に注意しながら磨きましょう。
デンタルフロス
デンタルフロスは、歯と歯の間の歯垢(プラーク)を落すのに最も効果的な掃除用の糸です。歯の隙間が比較的狭い方におすすめです。
デンタルフロスは適切な長さに切り、指に巻き付けて使います。デンタルフロスを歯間部にすべらせるように入れ込み、両側の歯の側面に沿わせながら動かして歯垢(プラーク)を取り除いていきます。
歯磨き以外のセルフケア
歯磨きのほかにも、口の中をキレイにするセルフケアグッズがあります。こういったグッズを使うことで、よりキレイな口内を保つことができるでしょう。
フッ素洗口
フッ素洗口とは、歯を磨いた後にフッ素配合のデンタルリンスやマウスウォッシュなどの洗口液でうがいする虫歯予防方法です。自宅で簡単に口の中をケアすることができるグッズです。
フッ素には、歯の表面であるエナメル質を溶かす酸への抵抗力を強めてくれる働きがあるので、歯の表面に塗ったり洗口することで、虫歯を防ぐことができるのです。
キシリトールの摂取
キシリトールは、シラカバなどの樹木から抽出した成分を原料とする天然の甘味料です。ホウレンソウやイチゴなどの果物や野菜にも含まれていて、人間の肝臓でも毎日作られているのです。欧米諸国など世界でも虫歯予防に使われていて、日本でも、1997年に厚生省が食品への利用を認可しました。
手軽にキシリトールを摂取できるキシリトールガムは、虫歯の予防や抑制効果があるのです。
【キシリトールガムの効果】
- 虫歯菌がキシリトールを分解しても酸を作らず、口のねばねばの原因となるバイオフィルムも作りません。
- 歯垢(プラーク)を形成している金の力を弱める働きがあります。そのため、歯垢(プラーク)を歯磨きで手軽に落とすことができます。
- 唾液の洗浄作用が高まり、口の中の酸性度を中和する働きがあります。
- 唾液に含まれるリンやカルシウムが多くなるので、歯の再石灰化の働きが強くなります。
セルフケアで清潔な口内を保とう
いかがでしたか?
歯の汚れを予防するセルフケアについてしっかり学ぶことができましたか?
ここでご紹介したもののほかにも、次のことに注意することで、より高い効果が期待できるでしょう。
- 甘いものを摂りすぎない:甘いもののもとになる糖質は虫歯菌の活動を増長させます。
- だらだら食べない:口の中が酸性になっている時間が長くなってしまいます。
- バランスの取れた食事を心がける:歯質を高めて、歯が持つ虫歯菌への抵抗力を高めることができます。
- 食事はしっかりとゆっくり噛む:唾液の分泌を促して、口の中の殺菌や洗浄効果を高めていきます。
毎日のセルフケアを十分に行って、いつまでも健康でキレイな口の中と歯を目指しましょう!